'80s Trans-World Neo Garage
= a - z =

puritans
<<< PREV. <<< MENU NEXT >>>

us

p/s
The CRAWDADDYS / Crawdaddy Express
USA, Voxx/Bomp LP (VXM 200.001) © 1979
UK, London/Decca LP (HA-Z 8541) © 1979
Germany, Line LP (LLP 5012) © 1979
3333333333
Side One
1. I'm a Lover Not a Fighter
2. You Can't Judge a Book by
Looking at the Cover
3. Down the Road Apiece
4. Let's Make It
5. Rainin' In My Heart
6. I'm Movin' on
7. Mystic Eyes
8. Oh Baby Doll
Side Two
1. Bald Headed Woman
2. Come See Me
3. Got You in My Soul
4. Times Are Getting
Tougher Than Tough
5. Down in the Bottom
6. Crawdaddy Express
7. I Wanna Put a Tiger
in Your Tank

> Info.

> Profile

> Ref.

> Review

クロウダディーズを聴かずして1980sネオ・ガレージパンクは語れない。シックスティーズ・パンク・ガイド、ペブルス・シリーズを怒涛の如くリリースしまくったグレッグ・ショウの Voxx レーベルから、カタログ番号1番でリリースされ、1980sネオ・ガレージの基礎を築いた教科書的アルバムだ。1978年にカリフォルニア サンディエゴで誕生した彼らは非常にメンバー変遷が激しく、"Ugly Thing mag." のエディターとして知られるマイク・スタックスも在籍していた。リリースは、この LP の他に編集盤2枚とシングル(含EP)3枚。

1960年代の U.K. で R&B グループの登竜門的存在だったクラブからバンド名がつけられている事から内容もおのずと想像できるが、ほんと見事にブリティッシュ・インベンション一色に染まっている。

"I'm a lover not a fighter" がトップを飾り、"You can't judge a book" と、息つく暇もないぐらい R&B Punk が連射される。彼らのオリジナル "Got you in my soul", "Crawdaddy express" 以外は全てブルーズ / リズム&ブルーズのカヴァーで、彼らが参考にしたであろうバンド名を挙げておくと Pretty Things, Kinks, Them, Soul Agents, Downliners Sect、そして Rolling Stones と、このアルバムの質の良さがここで半分確定しており、残り半分の要素の彼らの演奏は言うまでもないが素晴らしいの一言!全体的に多少スピード・アップしているが、アレンジはほぼ原曲に忠実に演っている。上記した以外に "Let's make it", "Mystic eyes", "Bald headed woman", "I wanna put a tiger in your tank" と、選曲も申し分なく、更に "Rain in my heart" の渋い選曲でグッと引き締められている。それから、こんな凄い曲に挟まれながら、彼らのオリジナルが遜色なく張り合っているのも、このアルバムが名盤として称えられている1つの大きな要因だ。

Jun. 2002 monaural66

v/a ...
up
p/s
The HYPSTRZ / Hypstrization!
USA, Voxx/Bomp LP (VXS 200.003) © 1980
3333333333
Side One
1. Midnight Hour
2. All or Nothing
3. I Go Crazy
4. I Don't
5. Talk Talk
6. Tried to Hide
7. Slow Death
Side Two
1. Riot on Sunset Strip
2. Shake
3. (This Has Gotta Be a) Joke
4. Little Girl
5. Louise Go Home
6. Don't Look Back
7. Let's Talk about Girls
8. 96 Tears

> Info.

> Profile

> Ref.

> Review

1970年代後半ニュー・メキシコのミネアポリスで夜な夜な大暴れしていた4人組が、公式に残した音源は残念ながらこの LP と EP の2枚のみ、これらは1979年4月14/15両日に録られた音源をこれら2枚に分けてリリースしたもので、MC5 さえ軽くあしらってしまうほど強烈なエナジーを放ちながら猪突猛進する凄まじさは、会場の空気共々真空パックしたライヴだからこそダイレクトに脳を貫く!

1970sハイエナジー・パンク・サウンドで1960sクラシックスをズタズタに切り刻んでいく様は聴く者全てを血管ぶち切れ地獄へ突き落としていく。

オープニングの "ミッドナイト・アワー" からレッド・ゾーンなんか軽く振り切る凄まじさ、"サンセット通りの暴動" も1960年代より激化し、"スローデス" どころか即死状態。そしてあろう事か、あのミュージック・マシンさえ餌食となり彼らのまな板に乗せられ・・・ こんな事が許されるのか。更に "シェイク" なんか聴くも無残な哀れも無い姿に、、、野放し状態の彼らは手の付けようが無いほどやりたい放題だ。あ〜あぁ、ミステリアンズもこんなヴァージョンにされたら "96粒の涙" どころじゃない。スモール・フェイセスもご愁傷様です。そして13thフロア・エレヴェイターズ "トライ・トゥ・ハイド" のソロ直前にヴォーカルがマイクを向けたのは最前列の可愛い女、その女の放った 「キャー」 という金切り声に僕はいつもそそられるのだ。

1970sに精通した知り合いに聴かせたら 「これなら俺はアレ(忘れた)聴いてりゃいい」 と軽くあしらわれ、以前ストーンズファンにガレージ聴かせたら 「ストーンズ聴いてりゃいいじゃん」 って返されたのを思い出しながら、ボロのターン・テーブル上では今日も奴らの鉄人振りが発揮されている。男の料理だ、荒くて速いゾ。体中の血液逆流しっ放し。

Jun. 2002 monaural66

v/a ...
up
p/s
The TELL TALE HEARTS
France, Lolita LP (5045) © 1985
3333333333
Side One
1. Crawling Back to Me
2. It Is Not Me
3. She's Not What Love Is for
4. From above
5. Dirty Liar
6. Me Needing You
Side Two
1. One Girl
2. It Came to Me
3. Come and Gone
4. Forever Alone
5. Keep on Trying
6. Losing Myself

> Info.

> Profile

> Ref.

> Review

現在 'Ugly Things' マガジンのエディターとして知られるマイク・スタックスが1980年代に組んでいたバンドでのヨーロッパ向けファースト・アルバム。前年リリースの Voxx 盤とは2曲の差し替えがあり、ダッチ・アウトサイダーズの "You're no problem" が削られてしまっているが、差し替えの両曲がいい出来です。

"It is not me" は、ブルーズハープのスパイスが効いてるミディアムテンポでゆったりとした R&B で始まり、途中転調して挟まれる感動的なオルガンパンクのメロディ・ラインに感動し、泣き叫ぶブルーズハープと共に元のリズムへ戻り感動的にエンディングを迎える。"One girl" は、アップテンポでロウにドライヴする Punk R&B で、ここでも吹き荒れるブルーズハープが印象的。

それから理由はどうあれオフィシャル・ファンクラブまで作ってしまうほどのプリティーズ・フリークである彼ならではの渋い選曲で "Me needing you" を忠実にカヴァー。更に、ダッチフリークとしても知られる彼だけに強烈なフリークビート Q65 "It came to me" と、哀愁フォーク・ナンバー Outsiders "Keep on Trying" も外せないか。

それから、彼も一時在籍していた同郷の Crawdaddys がストレートに1960s U.K. R&B Punk をリスペクトしていたのに対し、彼らのオリジナル群の下世話なアレンジから、ヨーロッパ的フリークビート色が強く感じられる。ダッチ・フリークの彼ならではというべきか、一筋縄ではいかない Punk R&B が連発される。オープニングを飾る "Crawling back to me" は、おもちゃ箱をひっくり返したようなガチャガチャのサウンドで始まる Punk R&B で、一瞬挟まれるオルガンをフィーチャーした哀愁漂うメロディが彼ららしい。強烈なフリークビート "She's not what love is for" で一瞬挟まれる哀愁ブルーズハープはアウトサイダーズ譲り。"From above" は、ポップな口当たりに親しめるオルガン・パンク。スパークリンなフリークビート "Dirty liar" からもアウトサイダーズ色が伺える。とにかくクロウダディーズ、チェスター・フィールズと並んで1980年代アメリカン・ネオ・ガレージ・パンクの必須バンド。

Jun. 2002 monaural66

v/a ...
up

canada

p/s
The GRUESOMES / Hey!
Canada, OG LP (OG 20) © 1989
3333333333
Side One
1. Thanks for Nothing
2. (It's) All in Your Mind
3. Nowhere
4. What Am I Doing This for?
5. Tell Me How You Feel
6. Out of Our Tree
7. Hey!
Side Two
1. Won't You Listen?
2. So Far, So Bad
3. Don't Waste My Time
4. World of Darkness
5. El Diablo
6. That Ain't Right
7. I Can Dig It

> Info.

> Profile

> Ref.

> Review

カナダ モントリオール出身の1980sカルト・ガレージパンク・グループ Gruesomes のサードアルバム。本人達もはっきりしてないようだが、1984/5年に結成され、1986年リリースの7インチ "Jack the ripper" 脅威の2 連発!を皮切りに、少なくとも12インチ・シングルとアルバム3枚をリリースしている。そして彼らのライナーはいつも Fuad Ramses が担当、バンド名といい熱狂的 H.G. Lewis マニアらしいです。

オープニングの "Thanx for nothing" から苦味ばしったボビーのスナッティ・ヴォーカルと共に突っ走ります。"Nowhere" のファズ・リフは、ありがちだがこの爬虫類系のヴォーカルを取ってみても "All night riot" や "Fuck" などで見せたザ・メイカーズのアプローチに酷似。それから、"What am I doing this for?" や "So far, so bad" などに顕著だが、パンクに彼ら一流の 'Fun' を盛り込むのが非常に上手い。Wailers "Out of our tree" でのアプローチは、ファズを使わずナチュラル・オーバードライヴィン・サウンドで勝負しており、ノン・エフェクト派の僕としてはとても嬉しいところ。そしてタイトル・ナンバー "Hey!"!これを紹介したいが為にこのアルバムを選んだようなもの、リラックスして疾走する小気味いいインストロに魅了されっぱで、何度繰り返し聴いた事か。dutch Outsiders "Won't you listen?" も演ってます。そして毎度お目見えするこの手のインストロ、今回はマカロニ・ウエスタン調です。

彼らがなぜこうも熱狂的に受け入れられるのかというと、曲から伺えるマニアぶり、カバー&作曲センスの良さもさることながら、そんなこと抜きにとにかく彼ら自身がスピーカーの向こう側で圧倒的エナジーを放ちながらユーモアでオブラートしたガレージパンクを心底楽しんでるって事が1番の要因でしょう。

最近突如リユニオン盤 "Cave in" をリリースしたが、それは未聴。

Jun. 2002 monaural66

v/a ...
up

germany

p/s
The DEKES / ...Get the Dukes
Germany, Mystery Scene LP (MS 1005) © 1989
33333333
Side One
1. Rosalyn
2. Somebody I Know
3. We'll Be Together
4. The Old Hangman Is Dead
5. You're on My Mind
6. I Got Something to Say
Side Two
1. It Would Have Been in Vain
2. I'll Come Back
3. Bad Guy Indeed
4. Roadrunner
5. Something on My Mind
6. Sticks and Stones

> Info.

> Profile

> Ref.

> Review

1960sジャーマン Boots のヴォーカルからアクを抜けばこんな感じになるだろうか。モロ1960sの1人に、ダサ男2人から成るドイツの3ピース・フリーク・パンク・グループによるファースト・アルバムにして彼ら唯一のアルバムで、他、オムニバスを抜いて1980年代後半に2枚のシングル・リリースがある。

ボトルネックでアレンジされた Pretty Things "Rosalyn" でスタートするこのアルバムは、半分がオリジナルで残りは Pretty Things, Bo Diddley, Ike Turner, Birds そして、同郷の1960sガレージパンクバンド Kentuckys という、ヨダレ物のラインナップだ。カヴァー群の Kentuckys "Old hangman Is dead" は、郷愁を誘うメロを持ちながらファズ処理された強力フリークビート・ナンバー。Birds "You're on my mind" や Bo Diddley "Road runner" などは忠実に演ってるけど、先にも書いた通りこのヴォーカルはザ・ブーツをかなり意識してます、あとフィル・メイも。

それからオリジナル群も負けてません。Larry Bright "Bloodhound" 譲りの "Somebody I know"、打ち鳴らされるタンバリンが更に疾走感を生み出してるパンク・リズム&ブルーズ "I got something to say"、ブルーズハープが印象的な図太いフリークビート "It would have been in vain" など、バラッドの哀愁の漂い具合なんかもろザ・ブーツしてるし。

見てくれだけでの判断無用。それにしても両脇を固める2人がもう少し・・・

Jun. 2002 monaural66

v/a ...
up
<<< PREV. <<< MENU NEXT >>>
all text & web site design by monaural66
copyright © since 2002 TEEN-A-GO-GO!!!™ all rights reserved.
inserted by FC2 system